烏帽子岩     赤岩       丁須岩   (松さん前回撮影)

裏妙義の縦走路はもう何度も歩いたことがありますが、丁須の頭の最上段はおろか縦走路から外れる赤岩や烏帽子岩には登ったことがありません。そこで今回力強力メンバーの力を借りて3つのピークを目指しました。

山名/山域 丁須岩、赤岩/裏妙義
日   時 2005年11月6日(日) (5日前泊)
天   候 曇りのち雨
交   通 16時熊谷→(スーパー買出し)→関越、上信道→松井田妙義IC→18時20分国民宿舎
ル ー ト

国民宿舎6:20→8:00丁須岩8:30→9:00?赤岩基部9:10?→10:25赤岩10:30→12:30赤岩基部13:00→13:40風穴尾根の頭→14:00三方境→15:00国民宿舎

メ ン バ ー 深澤さん、松さん、T311さん、常吉 (熊谷山旅会)
地 形 図 エアリア 浅間・軽井沢 1/20000
温   泉 なし
リ ン ク 酒呑童子さんの記録 

5日 
裏妙義十走路の篭沢コースの基点となる国民宿舎の駐車場に18時過ぎに到着。登山者用の指定駐車場の片隅にテントを張った。(テン泊は黙認のようですが、汚したり騒いだりしてはいけませんよ〜。)
     おあつらえの宴会サイト
宴会の鍋に火が通った頃合を見計らったかのように松さん、T311さんが相次いで到着。
深澤家謹製の無農薬野菜入りのモツ鍋に始まり、その残り汁に牡蠣、ハマグリ、鯛を入れた豪華海鮮鍋、更にはその残り汁にたっぷりキノコをぶちこんだ旬の鍋、そして最後の味噌煮込みうどんが胃に収まってお開きになるまで宴会は6時間も続いた。BBQもできるようにと炭と七輪も持っては行ったけどやっぱりこの季節は鍋と日本酒が最高だね。

酔いに任せて言っちゃぁなんねぇ自分の事を色々しゃべっちゃったけど、内緒ですからね。(特にもんどのすけさん!)

6日
未だ真っ暗な森から「ボロ着て奉公、ボロ着て奉公、フゥー」と大きな声が聞こえてきて目が覚めた。フクロウだ!「ホ-、ホ-、ホー」のアオバズクの声はお馴染みだが本物のフクロウの声はようやく3度目。興奮してテントから這い出ようとした時に目覚ましの大きなビープ音が鳴り始めてどこかへ飛んでいってしまった。


宴の後始末に時間がかかり予定より少々遅れて出発。さぁ出発とザックを担いだその時に、オヤジ連中を相手にせず別パーティーを組んだS嬢、M嬢のSMコンビならぬ仲良しコンビが到着した。Mちゃんに写真を撮ってもらって出発。







杉の林の遊歩道はやがて篭沢に絡む登山道となり、鎖で乗り越す大岩などが適当に現れ退屈しない。
                                 こんなところで・・・
    

1時間半ほどで丁須岩に到着。丁須岩の2段目までは何度も登っているが、鎖があるとはいえ出足がオーバーハングになっている3段目には未だ挑戦したことすらない。今回はロープで確保して登ろうと思って来たのだが見れば何とか登れそうだし、何よりもう2度も登っている松さんはこんな所でロープなんか出していたら時間がかかって仕方ないと言ってさっさと登ってしまった。まぁ、何とかなるかと続いて挑戦。一手目は鎖にしがみついて腕力頼りの懸垂登りになってしまったが、ハングの上に足がかかればそこから上はスタンスもホールドも沢山あった。平坦な頂上は幅1.5m、長さ5mくらいだろうか、四方が切れ落ちていて足がすくむ高度感だ。松さんと2人で恐る恐る立ち上がって1段目にいたT311さんに写真を撮ってもらうと、長居は無用とそそくさと下山(下岩?)。怖くて懸垂下降したかったが空身で登ってしまったのでしかたない、勇気を奮って鎖を使って降りたが、あ〜怖ろしかった。3人と入れ替わりにT311さんも難なく登頂。

おっかなくて端に立てません    単独の方に無理にお願いしました    最上段からの珍しい写真  
               

午後から雨との予報にのんびりもしていられず次の目標である赤岩へ向かう。振り返ると単独の方が慣れた動作で3段目を登っていくところだった。1手目から鎖にしがみつくことなくバランス良くスムーズに登りきったその方に声をかけて写真を取らせてもらった。朝一番の5人が5人とも頭まで登るとはさぞ丁須の神様もビックリだったに違いない。

丁須の頭を除けばこの縦走路の一番の難所となる25mのルンゼはかつて重力に耐え切れずに落ちてしまうかと冷や汗をかいた思い出の場所。今回は鎖は片手程度で華麗に足で降りられるだろうと自信を持って来たのに、何のことはない昔と変わらぬ鎖に頼った危なっかしい下降だった。

   赤岩全景(前回松さん撮影)                              フェイク・ローソク岩
ルンゼを抜けて縦走路を南西に進むとすぐに赤岩の基部。ここから赤岩の東南面を巻く縦走路を左に見送って北側のバンド上の踏み跡をたどると行く手に浅いルンゼが現れる。ここで踏み跡はなくなるが、このルンゼを源頭部まで詰めるしかない。アイゼンが欲しくなるような泥の急斜面を慎重に登り、電球が付いたフェイクローソクのような形をした岩塔の基部を右回りに反対側へ回りこむと小さなコルに出た。

さぁピークがどこだか分からない。縦走路からは単純な形に見えるが、いったん中に入ってしまうといくつもの沢や崖が入り組む複雑な地形なのだ。

ガスの中にうっすらと浮かぶ左手のピークが山頂なのか、それとも正面の稜線なのかしばし迷ったが、以前339°さんと敗退した時にフェイク・ローソク岩を見下ろしたような記憶があるので正面の稜線を選択。前回はフェイク・ローソク岩を背にして右手からコルに突き上げてくる沢を少し下りてから稜線を目指したが、今回は登攀用具があるので稜線に向かって延びる岩場を直登することにした。
  1ピッチ目の深澤さん
深澤さんがトップで難なく突破した出足の短いスラブは見た目ほど易しくはなかった。岩場はすぐに終わり再び土の斜面になるが、深澤さんはそのまま傾斜が緩むところまで50mいっぱいにロープを延ばした。ここを左方向にトラバース気味に進むと再び傾斜がきつくなる。稜線へ出るには急な土のルンゼか岩場を行くか迷ったがルンゼは支点が取れそうもないので岩場を選択。4mほどの岩場を深澤さんトップで乗り越し、土の斜面を50m以上左上してようやく稜線へ出た。

肩幅ほどしかない稜線を高い方へ向かって藪を掻き分け幾つかの小ピークを越えたが、一番奥のピークがもっとも高いようだったのでこれを赤岩ピークということにした。晴れていれば目もくらむ断崖絶壁のピークなのだろうが、残念ながら今日はガスで覆われ景色も高度感も楽しむことができなかった。

折りしも登山道と思しき方角から女性の声が聞こえてきたので「ヤッホー、オーイ!M〜!、S〜!*#&@*‘#%*(内緒)」などと叫んだが、オヤジ共の叫びは相手にされなかった・・・。記念撮影だけして下山。

しかし3ピッチの懸垂下降で取り付きへ戻ったつもりだったが最後のピッチで間違ったルンゼを降りてしまった。あるはずの踏み跡が見つからず、4人で手分けして右往左往したが分からない。結局1ピッチ登り返して最初の岩場の基部へ戻り、じっくり考え直して「ここしかない」と4人の意見が一致した斜面を降りたらやはりそれが正解だった。 さっきも書いたが赤岩は意外に地形が複雑なことと、岩に囲まれて視界がないので注意が必要。だから楽しいんだけど。
                                  ガスに煙る・・・
縦走路まで戻り昼飯を食べているとついに小雨が降り始めてしまい、万事休す。烏帽子岩は次回のお楽しみにとっておく事にして三方境経由で下山した。せめて烏帽子岩の登路だけでも縦走路から確認しておきたかったのだが、秘峰烏帽子岩はガスに隠れ我々にその姿を見せることすら拒んだのだった(川口探検隊のつもり)。


本降りの中で到着した駐車場の私の車のドアノブには先に戻ったS嬢からのラブレターが挟まっていたが、深澤さんの焼餅がうるさいので内緒にしておいた。

本ルートは岩登りを楽しむルートではなく、勘を頼りにピークの方角とそこへ続く斜面の弱点を見つけ出すことを楽しむルートです。赤テープなどの目印が付いてしまったらつまらないただの藪山ピークハントになってしまいます。これから登る方の楽しみを奪わないためにも目印は付けてほしくないなぁ。また、我々はロープを使って比較的直線的に登っていきましたが確保無しでも登れるルートはあるようです。